@article{oai:dwcla.repo.nii.ac.jp:00000929, author = {吉海, 直人 and YOSHIKAI, Naoto}, journal = {同志社女子大学大学院文学研究科紀要, Papers in Language, Literature, and Culture : Graduate School of Literary Studies, Doshisha Women's College of Liberal Arts}, month = {Mar}, note = {application/pdf, AA11551704-20120330-L13, 夕顔をめぐる謎は、どうやら随身の勘違いから始まったようである。源氏の発した「をちかた人にもの申す」という問いは、随身にではなく夕顔側(遠方人)に向かって発せられたものだったが、源氏が顔を出してさしのぞいていたこと、そして古歌の一節が朗詠されたことで、つい随身は自分に質問されたと思い込んで、「夕顔です」と答えてしまったのだ。そのため物語展開が変更されたことで、読者の誤読が生じてしまったのである。  本稿では「ひとりごつ」に注目してみた。この「ひとりごつ」は、決してつぶやきめいた「独り言」ではなく、歌の一節が朗詠されたものであるから、その声は一部始終を覗いていた夕顔側にも届いていたはずである。だからこそ夕顔側もそれに応じて、「心あてに」歌を返したのである。このように解釈すれば、決して夕顔側(女側)から歌を読みかけたわけではなかったことになる。  看過されていた「ひとりごつ」に注目することで、従来の誤読の様相がはっきりと見えてくる。要するに夕顔巻の謎は、随身の勘違いから発生したものであり、それを読者が誤読したことが最大の原因だったのである。}, pages = {13--29}, title = {『源氏物語』夕顔巻の再検討 : 「 ひとりごつ」の意味に注目して}, volume = {12}, year = {2012}, yomi = {ヨシカイ, ナオト} }