@article{oai:dwcla.repo.nii.ac.jp:00001541, author = {岸, ひとみ and KISHI, Hitomi}, journal = {同志社女子大学大学院文学研究科紀要, Papers in Language, Literature, and Culture : Graduate School of Literary Studies, Doshisha Women's College of Liberal Arts}, month = {Mar}, note = {application/pdf, AA11551704-20170331-L31, 『源氏物語』柏木巻において、光源氏が初めて不義の子を抱いて口ずさむ「静かに思ひて嗟くに堪へたり」は、『白氏文集』「自嘲」の一節を引用しており、従来から、子に対する源氏の胸中心理として捉えられてきた。本稿においては、この朗詠部分に焦点をあて、源氏はなぜ「喜ぶに堪へ」を略したのか、それが物語の展開においてどのような意義を持つのかを再検討した。  その結果、これは女三の宮に向けたもので、源氏が女三の宮への未練から、不義の子を持つ父の嘆きを訴えたことが判明した。そこから、朗詠が単なる朗詠にとどまらず、源氏から女三の宮へのメッセージとしての役割を担い、その後に続く会話に結びつくものとなった。  朗詠という手法を用いることで、『白氏文集』の世界が『源氏物語』において単なる引用以上に機能し、源氏の韜晦された心情をあぶり出し、原詩とは異なる物語の深い世界を構築していることを浮き彫りにした。}, pages = {31--45}, title = {「静かに思ひて嗟くに堪へたり」 : 『源氏物語』柏木巻の白詩引用論再検討}, volume = {17}, year = {2017}, yomi = {キシ, ヒトミ} }