@phdthesis{oai:dwcla.repo.nii.ac.jp:00001493, author = {柏井, 香輪 and KASHII, Karin}, month = {2017-04-27, 2017-04-27}, note = {2016, application/pdf, 乳腺組織における乳管は乳管上皮細胞と筋上皮細胞の2種類の細胞から構成されており、乳癌の発生源は主に乳管上皮細胞である。乳癌細胞が乳管の基底膜を破綻させ間質に浸潤していくことで、乳癌の転移が生じる。乳癌の転移、再発の原因となる癌幹細胞は腫瘍始原細胞ともいわれ、癌細胞の少数集団を構成している。癌幹細胞は自己複製能と多分化能を合わせ持つと定義され、化学療法や放射線療法に抵抗があるといわれている。乳癌細胞の階層的な構造は幹細胞、前駆細胞、成熟細胞から構成されている。アルデヒド脱水素酵素(Aldehyde dehydrogenase:ALDH)は19個のアイソタイプが知られており、細胞質、ミトコンドリア、核内に局在している。ALDHsはアルデヒドからカルボン酸への酸化反応の触媒作用、エステル加水分解作用、抗酸化作用を持つNAD(P)Hの補酵素などの代謝過程において必要不可欠な酵素である。ALDHsは正常幹細胞のみならず有望な腫瘍幹細胞マーカーとして広く使われている。特にALDHsアイソタイプのひとつであるALDH1A3はレチノイン酸合成にも関係があり乳癌の臨床的予後マーカーとして知られている。GATA3(GATA-binding protein 3)は乳腺管腔上皮への分化において必要不可欠なzinc-finger転写因子である。Sox-2(Sex-determining Y〔SRY〕-box binding protein-2)は多能性幹細胞の維持、胚発生の制御において重要な役割を持つ転写因子であり、乳癌幹細胞にも関連があることが報告されている。腫瘍抑制遺伝子TP53はストレス条件下で誘導され細胞周期停止や細胞死を起こす。ヒト乳癌のサブタイプは、遺伝子発現解析によってluminal A、 luminal B、 HER2-enriched、 basal-likeの4つのタイプに分類される。我々の用いたHCC1937細胞はbasal-likeタイプの乳癌由来の培養細胞株で、エストロゲン、プロゲステロン、ヒト上皮成長因子受容体2が陰性、すなわちトリプルネガティブであり、さらにBRCA-1変異、TP53変異、治療抵抗性を示す予後が悪いと言われている乳癌由来である。   我々はヒト乳癌細胞集団の階層的再構成の動態における癌幹細胞マーカーALDH1A3とSox-2の遺伝子発現の役割を明らかにすることを目的とし、p53誘導によるアポトーシスに抵抗性を示すHCC1937細胞を用いて両遺伝子の発現パターンの変化を解析した。}, school = {同志社女子大学}, title = {アポトーシス抵抗性ヒト乳癌細胞の階層的再構成における癌幹細胞マーカーALDH1A3とSox-2の発現誘導}, year = {}, yomi = {カシイ, カリン} }